療養が必要な患者宅を訪ねる訪問看護の世界では、オンコール対応を強いられることも珍しくはありません。患者の容態が変化した場合には、夜間であっても対応する必要があるからです。オンコール対応とは言っても、対処する内容は通常の看護業務と遜色はありません。患者の健康状態を観察したり、医師の指示に従った処方を行ったりなどの業務を行ないます。
オンコール対応の頻度は勤務する事業所によって変わります。月に数回といったケースから、毎週のように対応する場合に至るまで、勤務先によって違いが見られます。オンコール対応をする際には、自宅で待機することも珍しくはありません。事業所内での夜勤と同様な形で、自宅で呼び出しが来るのを待つのです。自宅待機とは言っても気を緩めてはいけません。いつでも緊急対応が出来るように、気を引き締めて待機していることが大切です。
オンコール対応を行なう場合には相応の手当も付与されます。手当の相場は勤務先によって変わりますが、数千円程度になるケースが多く見られます。医療機関の求人には、オンコールを専門に担当する非常勤看護師の募集も多く見られます。家庭の事情によりフルタイムでの就業が難しかったり、昼間に働くことが出来なかったりする方にとっては、都合良く稼げる勤務形態となるでしょう。自宅で家族と一緒に暮らしながら療養したいと願う患者は、今後も増えていく傾向が見られます。オンコール対応が可能な看護師は、これから先も訪問看護の現場での需要が高まっていくでしょう。